グローバル・エリートの時代 個人が国家を超え、日本の未来をつくる

グローバル・エリートの時代 個人が国家を超え、日本の未来をつくる
倉本 由香利 (著)

日本企業のグローバル化について書かれたとても面白い本です。国内向けの企業で働いていると普段あまり意識しないグローバル化というテーマについて、具体的なイメージを持てる内容が書かれています。

グローバル化には次の三つのフェーズがあるそうです。
「販売のグローバル化」
「生産のグローバル化」
「組織のグローバル化」

これまで、日本では販売と生産のグローバル化は実績を積んできており、第三の波である組織のグローバル化が今後必要となります。この本では組織のグローバル化を実現して活躍する個人のことをグローバル・エリートと呼んでいます。グローバル化に成功してきた企業の事例ではサムスンやGE、コマツといった企業の具体的な事例が紹介されています。

筆者は日本人のコミュニケーションについて以下の特徴を挙げています。日本人は教育レベルや文化認識が揃っていて、前提の説明をせずにお互いにコミュニケーションがとりやすい。移民の多い国と異なり、日本では関わる人種の幅が日本人に限られるため文化的背景を考慮せず暗黙の了解が通用する。日本人が欧米人に比べて論理思考に長けていないという主張が、言語構造の話だけではなく文化背景的な話である点には頷けました。

今後、グローバル企業で活躍する人材が持つ素質に問題解決のオーナーシップが重要と言います。異なる文化的背景を持った人々が働く環境で、お互いに衝突が発生した場合に理由を掘って解決するタイプのことです。問題解決がこういった説明をされていることに新鮮さを感じました。

グローバル・エリートの時代について前向きで具体的なことが書かれた本でお薦めです。

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