ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代

ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代
ダニエル・ピンク (著), 大前 研一 (翻訳)

先進国の知識労働者と言われる人々が今後直面する課題は何か、磨くべき力はどんなものかについて書かれた本です。米国で人気になった作品で原題は「A Whole New Mind」です。

当初、訳者の大前研一はこの本の邦題をアルビン・トフラーの有名な書籍になぞらえて「第四の波」にしようとしたそうです。この本にかかれていることが今後「第三の波」に勝る影響を与えるかまでは分かりませんが、インパクトのある内容でした。

この本ではこれからの世界で起こる状況変化によって「ナレッジ・ワーカー」の仕事が代替されていくと主張しています。ダニエル・ピンクはこの危機の要因は「豊かさ、アジア、オートメーション」という三つの危機要素であり、これからの世界で活躍するために以下の六つの感性を磨くことが重要といいます。

「機能」だけでなく「デザイン」
「議論」よりは「物語」
「個別」よりも「全体の調和」
「論理」ではなく「共感」
「まじめ」だけでなく「遊び心」
「モノ」よりも「生きがい」

米国の2割以下の給与水準で働くインド人のハイテクエンジニアや、チェス世界チャンピオンに勝つディープ・ブルーのストーリーは現実的に迫る危機として印象的です。日本でも身近なところでコンビニやスーパーのレジに立つ外国人を見ていると、一昔前にフリーターと言われていた労働層の仕事が代替されつつあるんだなと感じます。

グローバル化やオートメーションについて興味深い示唆を提示しているお薦めの本です。

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